調査嘱託 詐欺師の身元が分からないならば

調査嘱託を使用する

調査嘱託を使用する

 

調査嘱託とは、民事訴訟法に基づく調査代行手続きのことです。

 

 

通常、加害者側(詐欺師)は自分たちの民事・刑事責任の追及を免れようと、個人情報を徹底的に偽ったり隠したりします。

 

そうなると、被害者が民事訴訟の申し入れを裁判所に対して行った後、適切な加害者側(被告)の連絡先や書類の送付先などが分からないという場合も少なくありません。

 

 

 

そこで、原告である被害者が

 

 

 

「詐欺師(被告)の居所などが分からないので、突き止めて下さい!」

 

 

 

このように裁判所に申し入れを行い、外部機関に加害者の身元を特定する調査を行わせるのですが、これが調査嘱託です。

 

 

訴えの提起前における証拠収集の処分
民事訴訟法第132条の4

 

 

裁判所は、予告通知者又は前条第一項の返答をした被予告通知者の申立てにより、当該予告通知に係る訴えが提起された場合の立証に必要であることが明らかな証拠となるべきものについて、申立人がこれを自ら収集することが困難であると認められるときは、その予告通知又は返答の相手方(以下この章において単に「相手方」という。)の意見を聴いて、訴えの提起前に、その収集に係る次に掲げる処分をすることができる。ただし、その収集に要すべき時間又は嘱託を受けるべき者の負担が不相当なものとなることその他の事情により、相当でないと認めるときは、この限りでない。

 

調査嘱託
民事訴訟法第186条

 

裁判所は、必要な調査を官庁若しくは公署、外国の官庁若しくは公署又は学校、商工会議所、取引所その他の団体に嘱託することができる。

 

 

 

調査嘱託の流れや注意点など

 

 

 

調査嘱託は、以下の流れになります。

 

 

 

1 裁判所に訴状を提出し、民事裁判を申し入れる

2 「住所などが架空であり、分からないので調査嘱託をお願いします」との申立てを裁判所に対して行う

3 妥当だと裁判所が判断すれば、相手方(詐欺師)の身元調査などが開始される

4 調査結果などが申し立て人(被害者)に報告され、被告の身元などが判明する

 

 

 

このような流れになります。

 

 

 

 

 

注意点としましては、調査嘱託は必ず民事訴訟を被害者が申し入れていることが条件だという事です。

 

 

もし訴状を裁判所に提出していないのであれば、裁判の申し立てを行っていませんので調査嘱託は使用できないので注意して下さい。

 

 

調査嘱託は民事訴訟を申し入れていることが前提。まずは訴状の作成〜提出を優先すること

 

 

 

申し立て書は裁判所の公式ホームページからダウンロード可能

 

 

 

また、調査嘱託の申し入れには調査嘱託申立書を作成する必要がありますが、これは以下の裁判所のホームページからダウンロードして作成が可能です。

 

 

記入事例の見本もありますので、それほど難しくはないはずです。

 

 

クリックで裁判所のHPに移動

 

 

 

書き方のポイントとしては、詐欺師が使っていた電話番号やウェブサイトのURL(www.などのネットの住所)やメールアドレスなどを調査対象として書き記して下さい。

 

 

また、調査対象の嘱託先として管轄の会社組織などに調査をさせて下さい。

 

 

 

例えば詐欺師が使っていた詐欺サイトがあれば、URLから運営しているサーバー会社を突き止めて、その会社に対して調査をさせるという流れになります。

 

 

その他、以下をご覧ください。

 

 

1 電話番号(フリーダイヤルでも携帯でも可能)
⇒070・080・090ならば携帯電話会社、0120はフリーダイヤル、050はIP電話(インターネット回線を使用した電話)です。
それ以外であれば通常の一般電話(市外局番)を使用します。

 

特定自体は以下の総務省
電気通信番号指定状況(クリックで移動)
から確認が可能です。

 

 

2 メールアドレス
⇒詐欺師のメールアドレスからも、ドメイン会社に調査嘱託をかけることで詐欺師の個人情報を特定することが可能です。whoisというサイトを使用するのが手っ取り早いと思います。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 

Whoisでメールアドレスからドメイン会社などを調べる

 

 

3 サイトのアドレス
⇒詐欺師が使っていたサイトのURLで入力を行う事で、どこのレンタルサーバー会社が使用していたものかがわかります。

 

よろしければ当サイトの別記事、
詐欺サイトのURLから契約サーバー会社などを調べる方法
をご覧になって下さい。

 

 

4 レンタルオフィス(貸事務所)の住所
⇒レンタルオフィスを管理している運営会社に依頼して下さい

 

 

5 銀行口座の番号
⇒該当する金融機関名に対して行いましょう

 

 

6 賃貸住宅などの住所・物件
⇒管理している会社、もしくは直接の所有者(オーナー)を嘱託先に記入します

 

7 私書箱
⇒私書箱の運営会社に連絡して下さい。郵便局が運営しているか、もしくは有料で私書箱サービスを提供している会社が存在します。ここから契約情報を提出させましょう。

 

 

8 郵便物の転送先
⇒万が一虚偽架空の住所などであった場合ですが、詐欺師が郵便物の転送手続きなどを行っていれば、転送先となる住所などを郵便局に調査させることで、詐欺師の住所が特定できる可能性があります。

 

 

 

 

情報商材詐欺でも多々存在する虚偽の個人情報

 

 

ちなみに、私の大嫌いな情報商材詐欺も例外ではなく、

 

 

 

・虚偽の氏名
・架空の住所や電話番号
・架空の法人

 

 

 

このようなものを平然と使います。

 

 

いかにも豪華な事務所や住宅に住んでいると思わせておきながら、実際は偽物画像で単なるレンタルオフィスなどでしかなかったというような場合もありますからね。

 

 

そして、これは特に悪質な詐欺商材などを使っている人間ほど顕著に見受けられることなのです。

 

 

だからこそ、民事裁判において嘱託調査を使う事は被害者側にとっても大きな希望になる可能性が高まります。

 

 

民事訴訟を起こすならば、徹底して使い倒してください。

 

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